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    中国通史で辿る名言・故事探訪(夢に良弼を得る)

     「夢に良弼を得る」

                        殷王朝

       殷王朝の武丁(22代)が、夢見の中で良き補佐役を得た故事。

       帝小乙(21代)が崩じた後、太子の武丁が即位した。諡号は高宗。

       武帝は即位するや父帝の喪に服して、三年間 一人で亮陰に

      過ごす。

       喪が明けた後、何とかして殷王朝の威光を昔のように取り戻したい

      と思念していた。

       しかし、自分の良き補佐役となるべき賢者は身近にいなかった。

       そこで政治の事は大臣連中に任せて、それ以来 ものを言わなく

      なった。

       困り果てた群臣は王を諌めて言う、

       「物事をよく知っている者を明哲と申します。先ずは、掟を定め

      られるべきです。

       されば明哲な天子様が万国を治め正されてこそ、百官はそれに

      則り業に当たるのでございます。

       ところが陛下は何も語られないので、臣下どもは命令をお受け

      しようがないのです」と。

       臣下の進言を受けて、武丁は布告した。

       「予の徳が四方の政を取り仕切るに相応(ふさわ)しくなく、全う

      できないのではないかと懼れ、ものを言わないできた。

       慎んで沈黙を守ってあれこれと道を思索しているうちに、或る夜 

      予は夢に良弼(りょうひつ)を得た。

       上帝(天帝)が予に立派な輔佐をお与えくださるというのだ。

       自今その者が予に代わってもの言うであろう」、と。

       そこで夢枕に現れたその者の容貌を語り、其れを絵姿に描かせて

      天下に触れを出して探させた。

       それから漸くにして傅巌(ふがん)という所で、囚人として働いて

      いた説(えつ)という名の者を見出して、宰相に取り立てた。

       この説には氏姓が無かったので、傅巌という地名の傅(ふ)を姓と

      させた。

       武丁は傅説を任ずるに際して、彼に自分の存念を語り希望を述べた。

       「もし薬、瞑眩(めいげん)せずんば厥(そ)の病 癒えず。

         (=薬も目も眩むほど強くなければ、、病は治らない。)

       だから諫言する時は遠慮することなく、強烈に諌めてほしい」と。

             「書経」商書篇・説命上、 「十八史略」三代・殷

       ※ 「書経」・説命では、この武丁を褒め称えて、明哲という。



    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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    中国通史で辿る故事・名言探訪(妖は徳に勝たず)

      「妖は徳に勝たず」


                 殷王朝時代

       殷王朝の第8代帝雍己が在位12年にして崩じたので、

      太子が即位した。これが第9代太戊(たいぼ)王である。廟号は中宗。

       初代湯王の良き補佐であった宰相伊尹の孫・伊陟(いちょく)が

      輔佐の任に当たり、ようやく衰退傾向にあった王朝の威勢に歯止め

      をかけた。

       伊陟が宰相になったとき、朝廷内で不思議な怪奇現象が生じた。

       朝方、庭に楮(こうぞ)と桑の木が絡み合って生じ、一晩 経つと、

      両手で抱えるほどの大きさになった。

       太戊王は非常に懼れて、その事を伊陟に問い質した。

       伊陟曰く、

       「臣 聴く、『妖は徳に勝たず』と。

       帝の政、其れ闕(か)くあるか。

         (=政治に関して不十分なところはありませんか。)

       帝、其れ徳を修めよ」と。

         (=もし不十分であるならば、なお徳をよく身に付けられよ。)

       太戊王は伊陟の言に従って、民政に大いに力を入れたので、いつしか

      庭の桑と楮は枯死した。

       また太戊王は伊陟を信任し、その良き補佐もあって王朝は昔日の威勢

      を取り戻し、中興に当たったので「中宗」と称された。

                   「史記」 殷本紀、「十八史略」三代夏后氏

        

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    Author:tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の棲家とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    歴史小説や時代小説を好み、往年の著名な時代小説の類は概ね完読と、自負している。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」の 上・中・下の3巻を、 近い内に「電子書籍」での出版を予定しています。 今年一年間は、さらに工夫を加えるなどして、補記訂正などの校正を第一義としています。       
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