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    中国通史で辿る故事・名言探訪(羿の伝説)

      「太陽を射落とした羿の伝説

                     中国神話時代

     羿(げい)は弓の名手として、古来からよく知られた伝説上の人である。

     その伝説は堯帝の時代のものであったり、夏の時代のものであった

    りして、またその内容にもそれぞれ異同があったりして特定的ではない。

     だが彼が超人的な弓の名手であったという事だけは一致している。

     とりわけ有名なのが、「太陽を射落とす」という伝説である。

     堯の時代、太陽が十個 出現するという天変地異があった。

     作物は枯死し、人民は食べるものが無くなり、さらに妖怪が横行し

    異変が度々生じて人民を大いに苦しめた。

     この有り様を見て天帝は、天から一人の神・羿(げい)を遣わした。

     そこで堯帝は弓の名人でもある羿に命じて、九個の太陽を射落とさ

    せて妖怪を退治させた。

     万民は大いに喜び、堯を天子に推戴したという。 

     ところが天帝は自分の子である九つの太陽を殺されたので、何時しか

    羿を疎ましく思うようになり、羿とその妻の姮娥(嫦娥とも)を神藉から

    外してしまった。

     即ち彼らは最早 不老不死ではなくなったのである。

     そこで羿は、崑崙山の西に住むという仙女の西王母を訪ねて、二人分

    の不老不死の仙薬をもらって帰った。

     ところがあろう事か 妻の姮娥が羿に断りもせず、二人分の仙薬を飲ん

    でしまい仙女となって昇天してしまった。

     彼女はそのまま月に棲みついたが、羿を裏切った報いで体は瞻蜍

    (せんじょ。=蝦蟇)になってしまった。

             「楚辞」天文篇注、 「淮南子」本経訓



    テーマ : 神話伝説逸話
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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    tyouseimaru

    Author:tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の棲家とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    歴史小説や時代小説を好み、往年の著名な時代小説の類は概ね完読と、自負している。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」の 上・中・下の3巻を、 近い内に「電子書籍」での出版を予定しています。 今年一年間は、さらに工夫を加えるなどして、補記訂正などの校正を第一義としています。       
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