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    中国通史で辿る名言・故事探訪(楚の鬻拳の極諫)

     「君を懼すに兵を以ってす」

                        東周時代

      魯・荘公九年(前675年)春、楚の19代文王(熊貲)は巴の軍を

     防いだが、楚の津で黄軍に大敗を喫して、帰国した。

      ところが先君が命じて文王の補佐役とした鬻拳(しゅくけん)は、

     文王を都に入れようとしなかった。

      そして、国君が大敗を喫しておめおめ帰るとは何事ぞ、とばかりに

     強く意見を君に呈した。

      だが文王は聞きいれなかったので、鬻拳は遂に武器を以って文王を

     畏れつつも嚇しつけた。

      文王は仕方なく畏まって再び出征し、黄の軍を踖陵で撃ち破ってから

     帰国して来た。

      ところが文王は、都に入る前 楚の湫で病に罹っていて、国都に帰った

     後の夏六月庚申(27日)の日に没した。

      鬻拳は文王を先君の墓地の石室に葬ってから、自ら文王の死に殉じた。

      この鬻拳、先に国君を再び出旅に追いやった後、

      「吾 君を懼(おど)すに兵を以ってす。

      罪 焉(これ)より大なるは莫し」
    と、懺悔した。

        ☞ 懼すとは、畏れ慎みつつの意を含む。

      そして、自ら「刖(げつ)の刑」に処した。

        ☞ 刖の刑とは、肢きりの刑。

      鬻拳の殉死の後、楚の人は彼を城門の門番の総取締に任じ、

     その子孫にその職を代々継がせた。

      君子曰く、

      「鬻拳は君を愛すと謂う可し。諌めて以って自ら刑に納(い)る。

      刑するも猶 君を善に納るるを忘れず」と。

                        「春秋左氏伝 荘公十九年伝」

    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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    No title

    こんばんは。
    一口で感想を書こうとしても、いろいろ考え込んでしまう、含蓄に富んだ内容ですね。
    東洋の文化や倫理感について思いをはせる契機となる、何とも深みのある記事を読ませていただき、ありがとうございました。
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    tyouseimaru

    Author:tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の棲家とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    歴史小説や時代小説を好み、往年の著名な時代小説の類は概ね完読と、自負している。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」の 上・中・下の3巻を、 近い内に「電子書籍」での出版を予定しています。 今年一年間は、さらに工夫を加えるなどして、補記訂正などの校正を第一義としています。       
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