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    中国通史で辿る名言・故事探訪(終りを慎むは、)

       「終わりを慎むは、始めに于(お)いてせよ」

                            ◇ 商王朝 ◇

       終わりを全うしようと思うならば、

       始めからよく慎んでいなければならない。

       伊尹は太甲王には、その後も何くれとなく助言したり、

      忠言を呈した。

       その克明な記録は、「書経 商書篇・太甲王(上・下)」にある。 

        「易経 六十四卦・64未済」より

         「狐 その尾を濡らす」

          始めは容易でも、終わりの困難なことの例え。

          また最後の気の緩みで、失敗することをいう。

          「小狐 ほとんど済(渡)らんとして、その尾を濡らす。

           利(よろ)しき攸(所)(無)し。」 


        (=子狐が川を渡る時、その尾を濡らすまいとして、

         尾を巻き上げて川をほとんど渡りきったが、

         やがて疲れが出てきて、尾を垂らして水に濡らしてしまった。

          辛抱が足りなかったといえる。)

     

      「初心忘れるべからず」

       室町時代初期、三代将軍足利義満に仕えて能楽を大成した世阿弥、

      の言葉として伝わる。

       ことを処するに際しての最初の心構えを忘れず、最後まで持続する

      ことの大切さの訓戒である。

       ただこの初心は、字義通りの初心ではなく、終生を通じて、折々の

      節目における回顧・反省の意を含むようである。

       即ち初心を次の三つの節目あるべく予定している。

      「是非の初心」は、是非によらず修業を始めた最初の頃の初心を言う。

      「時々の初心」は、修業の各段階における、それぞれの時期の

      初心を言う。

      「老後の初心」は、老境に入った頃の初心を言う。

        世阿弥は法名で、俗名は三郎元清。観世座の観阿弥の子。

    テーマ : ことば
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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     河野長生   tyouseimaru

    Author: 河野長生 tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の住処とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    特に中国の中世、古代史にはとりわけ興趣が強い。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」は、上・中・下の3巻あり、 余りにも大部な書となってしまった。 そこで内容を圧縮して「ブログ」として、活路を見出した。 それで、かなり減量したものとなった。 今後はさらに読みやすいブログを目指して、工夫を加えるなどして、 補記訂正してゆきたいと思っています。       
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