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    中国通史で辿る名言・故事探訪(一国の政はなお一身の治の如し、)

     「一国の政はなお一身の治の如し、

        治まる所以を知らず」


                        東周

      ある時 異民族の戎王が、由余(ゆうよ)という者を秦に派遣した。

      戎王は、秦の穆公(9代)が名君であること耳にして、視察の為に由余

     を派遣してきたのである。

      この由余はその先祖が晋から戎への亡命者であったので、彼は中原

     の言葉を理解することが出来た。

      晋の穆公は、蛮族からの使者ということで由余に向って悠然と質した。

      「我らの中原の国には、詩書・礼楽・法度などによって国を治めている

     が、それでも騒ぎは絶えないものだ。

      貴国などでは何も基準になるようなものが無いようだが、さぞかし国を

     治めるのは難しかろう」と。

      それに対して由余は、

      「そもそも中原の諸国が乱れるというのは、そのようなものがあるから

     なのです。

      古代の聖王と謂われる黄帝以来、帝王はそれぞれ率先して法度に

     従われたので、国は治まって来たのです。

      だが後世になると、為政者は日に日に驕慢となり、法度をかざして

     人民を責めつけるようになりました。

      痛めつけられた人民は、仁義で以って為政者に楯突こうとするように

     なりました。

      かくして為政者と人民との争いは、王位の簒奪、宗族の滅亡へと発展

     して来たのです。

      これは、すべて法度の類を恃みとした結果です。

      だが、戎夷は然らず。

      上(うえ) 淳徳を含みて以ってその下を遇し、下 忠信を懐いて以って

     その上に事(つか)う。

      一国の政はなお一身の治の如し、治まる所以を知らず。

      これ真に聖人の治なり
    」と。

      (=政治というものは、人と人との信頼関係によって成り立つもの

       であり、為政者に徳があれば人民の信頼も得られ、国は自然の内

       に治まるものなのです。

        国を治めるということは、我が身を育むようなんのであり、

       これと云った理由もなしに治まるものなのです。

        これこそ聖人の政というものです。)

             
                     「史記 秦本紀」

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    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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     河野長生   tyouseimaru

    Author: 河野長生 tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の棲家とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    歴史小説や時代小説を好み、往年の著名な時代小説の類は概ね完読と、自負している。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」の 上・中・下の3巻を、 近い内に「電子書籍」での出版を予定しています。 今年一年間は、さらに工夫を加えるなどして、補記訂正などの校正を第一義としています。       
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