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    中国通史で辿る名言・故事探訪(春秋の妖婦夏姫)

     「春秋の妖婦 夏姫その2」

                        春秋(東周)時代

     「巫臣の策謀」

      陳討伐の後 楚の荘王は夏姫の美しさに惹かれて、彼女を楚に

     連れて帰った。

      そして自分の側室に加えようとしたが、信頼する臣下の反対に遭って

     しまった。

      臣下に機略縦横の才を発揮する申公巫臣という者がいて、彼は楚の

     名門である屈氏の出自であったが、その巫臣は夏姫を見てからという

     すっかりその虜になってしまった。

      そこで荘王の夏姫に対する想いを断つため、君を大いに諌めた。

      曰く、

      「この度 諸侯を招集された目的は、罪を犯した夏徴舒を懲らしめる為

     であったはずです。

      若しここで夏姫を側室に加えるとしたら、女が目的であったと思われは

     しませんか。

      これは自ら淫の罪を犯したことになります。淫は大罪です。

      周書に、『徳を明らかにし、罪を慎む』とあります。

      どうか淫の罪という大罪を犯さないようご再考をお願いします」と。

      荘王は巫臣の諌めを容れて、きっぱり夏姫を断念した。

      ところが次に、令尹の子反が夏姫に熱い眼差しを向けるように

     なった。

      巫臣は子反にも忠告した。

      「何の不祥かこれに如かざる」

      どれ程の不祥と雖も、この人に勝るものは無いの意。

      「これ夏姫は不詳の人なり。これ子蛮(鄭における夏姫の最初の夫)を

     沃し(早死に)、御叔(次の夫で夏氏)を殺し(先立たれる)、陳の霊公

     を弑し(これは我が子の夏徴舒によるもの)、夏南(息子の夏徴舒)を

     戮し(荘王に討伐された)、陳の大夫の孔と儀を出だし(亡命させる)、

     陳国を滅ぼせり。

      何の不祥かこれに如かざる。

      人の生は実に難し。それ死を獲ざることあらんか。

      (=人の命は何よりも大切なもの、誰しも死にたくはないはず。)

      天下に美婦人多し。何ぞ必ずしもこれ(夏姫)のみならん」と。

      かくまで言われては、子反も遂に夏姫を断念せざるを得なかった。

                       「春秋左氏伝 成公二年」



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    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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    tyouseimaru 河野長生

    Author:tyouseimaru 河野長生
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の棲家とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。
    歴史小説や時代小説を好み、往年の著名な時代小説の類は概ね完読と、自負している。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」の 上・中・下の3巻を、 近い内に「電子書籍」での出版を予定しています。 今年一年間は、さらに工夫を加えるなどして、補記訂正などの校正を第一義としています。       
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