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    中国通史で辿る名言・故事探訪(劉向の新序)

      葉公、龍(りょう)を好む


                   春秋時代

     似て非なるものの喩え。

     所謂 偽善者を言う。

     孔門の子張は、魯の哀公(26代)に見えんと、道を通しとせず魯を

    訪れた。

      ※ 子張:顓孫師(せんそんし)といい、子張は字。

         紀元前503年から ?年。

    哀公:在位期間 前494~468

     しかし哀公は、七日経っても「士に見(まみ)える礼」をしなかった。

     子張は、彼の僕に次の言づけをして立ち去った。

     「臣は君が士を好まれると聞き、千里の遠い所も遠しとせず、霜露を

    犯し塵垢を犯し、遠い道を歩いて足の底が豆だらけになっても、敢えて

    休もうともしないで君に見えたのです。

     然るに君は、七日経っても「見(まみ)える礼」を為されません。

     してみれば君が士を好まれるのは、葉公子高が龍を好まれるのに

    似ておられます。

      ※ 葉公子高(しょうこうしこう)とは、楚の大夫であり、本名は

        沈諸梁(しんしょりょう)といい、字は子高。

     葉公は龍を好んで、家中に龍の絵を掲げ、彫り物で飾って喜んでいた

    と言いますが、いつしかかの龍が之を聞いて天から降りてきて、その頭を

    窓から覗かせ、尾を堂の上に引きずりました。

     葉公は之を見ると、顔色を無くして逃げ出してしまったということです。

     之を見るに、葉公は龍を好んだのではありません。

     かの龍に似ていて、しかも龍でないものを好んだと言えます。

     然るに臣は、君が士を好まれると聞き、千里を遠しとせず君に見えよう

    とするのに、七日経っても然るべき礼をなさいません。

     これで見ると、君は士を好まれるのではなく、かの士に似て、しかも士

    でない者を好まれるのです」と。

                    漢の劉向 「新序・雑事」

     
     ☷ 拾遺・弥縫

       葉公子高は、春秋時代末期 楚の内乱を鎮めてその功により、

      しばらくは楚の令尹(宰相)を務めた。

       楚の葉県の尹(いん。長官)であったので、葉公と云われる。


     

    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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    「正法眼蔵」の中で道元禅師も、この話を取り上げて仏道を解説しています。
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     河野長生   tyouseimaru

    Author: 河野長生 tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の住処とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。

    令和元年5月25日、マイブログがアマゾン kindle版として
    その題名も「心に響く中国歴史名」として出版されました。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」は、上・中・下の3巻あり、 余りにも大部な書となってしまった。 そこで内容を圧縮して「ブログ」として、活路を見出した。 それで、かなり減量したものとなった。 今後はさらに読みやすいブログを目指して、工夫を加えるなどして、 補記訂正してゆきたいと思っています。       
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