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    中国通史で辿る名言・故事探訪(その後の范蠡)

     「陶朱猗頓」 


                      春秋時代

     大金持ちの異称。

     范蠡(はんれい)が越の国を去り、斉に移住した。

     名も鴟夷子皮(しいしひ)と変えて、開墾事業や製塩事業で莫大な

    利益を挙げ数十万金の大資産家になった。

     彼の其の事業手腕を見込まれて、斉では宰相にと嘱望された。

     だが彼は、

     「久しく尊名を受けるは不祥なり」として、

     宰相職の要請を断り、そしてほとんどの資産財宝を友人や村人に

    分け与え、特に高価な宝玉類だけを保有し、再び陶という地に移住した。

     そこでは陶朱と名乗り、農業に従事しつつ、物価変動を見越して物資

    を動かし、またもや億万の富を手に入れる。

     そして陶朱公の名は天下に鳴り響いたという。

     そのような時、魯の猗頓(いとん)という者が范蠡を訪ねてきた。

     猗頓は訊く、

     「金持ちになる術を教えてください」と。

     陶朱公は、

     「それでは先ず五頭の牝牛を飼ってみなさい」、と教えた。

     猗頓は言われた通りに、猗氏という土地で牧畜に励んだところ、十年

    も経つと王侯と肩を並べるような金持ちになった。

     以来 天下では、「金持ち」と言えば、陶朱と猗頓の名を挙げるように

    なった。

                       「十八史略 春秋戦国・斉」


     〓 拾遺弥縫 〓


        「老子道徳経 第九章」

       “ 功 遂げて身の退くは、天の道なり ”

        (=立派に仕事を成し遂げ、栄誉も十分に得られたならば、潔く

        その地位を退き身の安全を守るのが、自然の道理に適った行い

        である。)


       「 持して之を盈(みた)たすは、其の已むるに如かず。

        (=いつまでも器を一杯にしようとするのは、止めたほうが

         よい。)  

        揣(きた)えてこれを鋭くするは、長く保つべからず。

        (=刃物を鍛えて鋭くしても、長くは保持できない。)

        金玉 堂に満つれば、之を能く守ること莫(な)し。

        (=黄金や宝玉が家屋一杯になれば、とても守り切れるもの

         ではない。)

        富貴にして驕るは、自らその咎をのこす。

        (=財産や地位が出来て人に驕れば、自ら破滅を招くことになる。)

        功 遂げて身を退くは、天の道なり。」




    テーマ : 中国古典・名言
    ジャンル : 学問・文化・芸術

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     河野長生   tyouseimaru

    Author: 河野長生 tyouseimaru
    出身地は四国八十八か所参りの発心の阿波、大阪を終の住処とする。
    歴史好きで、城郭・神社仏閣・歴史遺跡巡りが趣味となる。

    令和元年5月25日、マイブログがアマゾン kindle版として
    その題名も「心に響く中国歴史名」として出版されました。

    自薦
    自著「中国通史で辿る名言・故事探訪」は、上・中・下の3巻あり、 余りにも大部な書となってしまった。 そこで内容を圧縮して「ブログ」として、活路を見出した。 それで、かなり減量したものとなった。 今後はさらに読みやすいブログを目指して、工夫を加えるなどして、 補記訂正してゆきたいと思っています。       
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